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映画「愛のむきだし」感想

 

先週「愛のむきだし」を観ました。

4時間の長編映画にも関わらず、飽きずに楽しんでみれました!

映画自体が真面目な感じではなく、コメディぽかったからかなー?

けど映画の感想を書くには作品が長すぎて思い出せない!!!

いいなって思ったセリフとか曖昧にしか覚えてない。。。

初めから感想まとめる予定なら、メモしとくべきでした。

 

この映画を通して感じた事は、

皆、いい意味でも悪い意味でもすごく「純粋」!!!とゆうか子供??

タイトル通りです。

 

■主人公のユウ

・亡くなった母親との約束「マリア様を紹介してね」

→マリアと出会うまで妥協せず探し求める

・大好きな父親に自分を認めてもらいたくて罪を作る

→「つみ、がんばる」

→何でも許してくれる父が唯一許さないことが「盗撮」と知り、

自分の欲の為じゃないのに盗撮を極める。

 

~ここでマリア(ヨーコ)と出会う~

 

・ヨーコに対する一途な想い

→焦りすぎて今自分が置かれてる状況分かってなさすぎて

自分が本物のサソリと告白するタイミング確実に間違えてた。笑

→相手(ヨーコ)の気持ち考えずに、、まず自分の気持ちわかってほしくて

全てに置いて空回りしてたし、そのせいでコイケに掌で転がされた。

→自分が神父になって懺悔を聞いていた時、

爆弾を使うのは許さないと言ったのに、その人に爆弾作成を依頼

→ヨーコの為なら本当に使う。そして人を殺す(◎o◎)!!

 

ヨーコと出会う前までは、ユウにとっての依存は両親。

出会った後は、ヨーコ。

 

 

■ヨーコ

・父親から受けた暴力がトラウマ

→すべての男性を男性というだけで目の敵にしてる(内面をみない)

・一目ぼれしたサソリのいう事全部きく

→お兄ちゃんと仲良くしなさいと言われて

「サソリさんとの約束、がんばる」

→だからコイケに洗脳された

・ゼロ教会がなくなり、親戚の家の子供と会話する中で、

ユウの気持ちや本当の事に気づく

→子供が何気なく言った言葉をそのまま受け入れる

 

サソリに出会うまでは何にも依存していないというか、

何に関しても無関心。感情ないみたい。

出会ったあとはサソリに依存。

 

ユウとヨーコは似てるなーって思った。

特にユウの「つみ、がんばる」と

ヨーコの「サソリさんとの約束、がんばる」。

短いセリフやけど、2人の子供みたいに単純とゆうか純粋な性格が

とてもよく表されてるなーって思った。

2人も自分自身を認めてもらいたくて、

自分にウソをついて頑張ってて。。

絶対に自分の味方でいてくれる人が欲しかったとか

誰かに愛されたかったんやと思う。

だからヨーコはチンピラに絡まれた時に

自分と共に戦ってくれた(助けてくれた)サソリに

惹かれたんじゃないかなーっ。

その証拠に海辺のシーンでヨーコは聖書の「愛」についての文章を

泣きながら読み上げていて、

ユウも後で改めてその聖書の部分を一生懸命読んでましたよね。

人間って愛情を受けずに育つと、

自分には頼れる人が誰もいない。とか孤独を感じてしまって

他の人よりも人に依存してしまいやすくなるもんなんかなー。

私自身は愛情を受けずに育った訳じゃないと思うけど、

依存とか執着とかには気をつけないと大変な事になる!!って学びました。

映画を観てて、ユウとヨーコは何きっかけで想いが通じるんやろって

思ってみてたけど、最後はハッピーエンドっぽく終わってよかった。

ユウとヨーコは間違った方向に愛をむきだしてしまってたけど、

(ユウがヨーコの為に人殺しだしたのはさすがにびっくりした笑)

ラストをみる限り、2人はこれからはいい方向に愛をむきだせそうと思いました。

 

これで感想終わりたい所やけど、どうしてもコイケが気になる。笑

 

■コイケ

父親からの暴力→性格がゆがんでゼロ教会にはいりみんなを騙す

 

 

………な、なんで自殺した?????笑

 

私なりに一生懸命考えてでた答えは2通り

 

①前からゼロ教会が疑われてて、ユウによって爆破されたから

もう自分の居場所がなくなるし、捕まると思ったから自殺。

②変な家庭環境で育っていて自分と似ているユウの事が

実は好きやったから家庭を潰したけど(コイケのユウに対する依存)、

目の前で精神的におかしくなった(死んだも同然)ユウを見て、

自分も一緒に死にたいと思って自殺。

理由が①ならコイケは全然自分の感情をむきだしにできてない。

②なら直接的にはむきだされてないけど、まあ映画のタイトルと合うかなー。

けど②やとしたらコイケ怖すぎる。。。

 

コイケについては分からんかったけど、作品としては

ユウ、ヨーコ、コイケ以外の登場人物も自分の感情をむきだしにしてて、

それが結果として本人が幸せやとしても、それに伴うリスクとか

まわりに悪い影響とかを直接的じゃなく間接的にでも(無意識に)

与えてしまう事がある。って事をユーモアを交えつつ言ってる気がして

すごいいい映画やなーって思いました。

何年後かにも一回みて、その時自分がどう感じるか確かめたいって

思うくらい素晴らしい映画でした(^^)!!!

 

 

映画「冷たい熱帯魚」 感想

 

ついこの間、園子温監督の冷たい熱帯魚を観ました。

 

 

映画の感想を言う前に。。。

私は残虐なシーンや、

人としてあまりにも逸脱した行動をしているシーンを見るのが苦手です。

精神的におかしい人を見るのがだめなんです。

冷たい熱帯魚も私の苦手なタイプの映画だと思っていました。

なので映画を観る前に、レビューを読みまくり、

こんな私でも観れそうかどうか確認しました。笑

 

そんなこんなで、勇気を振り絞って観た結果。。。

全然余裕で観れた!!!笑

面白いか面白くないかは別として、

こんな人間もいるんだな~って、勉強になった。

もちろん思考を理解する事はできないけど。。。

てゆうか内容の前に、村田幸雄役のでんでんの演技が上手すぎる(゜_゜)!!

 

それで映画の感想としては、

主人公・社本が最低な人間とゆう話しだと思った。

なんでかって言うと、

社本は嫁のことが大好きすぎる!!

全然周りの状況が見れてない!

私がそう感じた社本嫁大好きエピソード↓笑

・前妻と死別後すぐ再婚。(娘に受け入れられてないまま)

・ご飯が全て冷凍食品でも文句言わない

・嫁がタバコやめてないの気づいてるはずなのに言わない

(娘がタバコ嫌がってるの知ってるはず)

・娘を住み込みのバイトに行かせる(嫁と二人きりの生活がしたいから)

・一回は断るが、冷静に考えたら危なすぎるビジネスの場に嫁に頼まれたから行く

・犯罪に手を染めてしまった恐怖と不安を嫁で癒してもらおうとする

・思い出すのは娘との楽しかった思い出じゃなく

嫁との楽しかった思い出→そして思い出の地にデートに行く

・物語の後半で初めて自分の感情をだしたきっかけは

村田が嫁の話しをしたから

・自分が殺されてしまうかもと思い、嫁に愛してると電話

 

度々娘の事を気にするシーンがあったけど、

結局は自分の気持ちを犠牲にできず、

娘の気持ちを最後まで考えてあげれてませんでした。

死ぬ間際に、娘に対して一言でも

娘の今までの気持ちを考えた上での

思いやりのある言葉など言ってあげるだけで

全然違ったのにー。

そんな言葉どころか、社本は

人生は痛いんだよ!とゆう謎のセリフ。笑

自分が今までやってきたことと

ラストの言葉がリンクしないよーに思います。

別に社本自身は痛い思いどころか、

結構わがままに自由に生きていたと思います。

勝手に娘を残して自殺するし。

とゆうか痛い思いをしてたのは娘では??

はじめは社本とゆう人間は単純に気が弱いから

嫁になにも言えないと思ってたけど

嫁大好きすぎて[あえて]言わなかったんかなーと思いました。

最後嫁の事を殺したのも、

好きすぎて自分の手で殺したかったと思える程の

嫁に対する熱い想い!笑

愛子を殺す時と嫁を殺す時の社本が全然違うよーに、見えたので。

 

社本が嫁の事ばっか考えず、他の大切なことにも

目を向けてちゃんと考えれるよーな人間だったら

みんな幸せになれてたはずなのになー。

再婚するってゆうのが悪いって言ってるんではなく、

するにしても、娘の気持ちをもっと考えるべきだと思う。

娘は未成年という事もあり、家に居ずらくなっても

出て行って生活するだけの力を持ってないですよね。

だから一緒に住む以外の選択肢は基本的にない。

しかも再婚相手はろくに家事もしないよーな人。

自分の娘に対して愛情がないことも分かってるはず。

嫁と娘の仲を取り持つことができるのは社本だけなのに。。。

そりゃ娘も嫁の事嫌いになるでしょう。

まあ嫁よりも父親のことの方がさらに嫌いだと思いますが。

父親がアルバイト先で自分を気にかけてきても、

その中途半端な親としての責任感に余計腹がたつでしょう。

娘は父親が自分より嫁の事大切にしてることも、

自分が邪魔だから追い出されたってことも

分かっているでしょう。

子供は親が思う以上に、親の気持ちに敏感だと思います。

映画を観る前に読んだクチコミでは、

最後の娘の言葉は本心は分からないとゆう意見がありましたが、

私は本心だと解釈しました。

父親がいなくなった以上、

余計な孤独を感じずに済むはずなので。

これから娘はどうやって生きて行くんかな?

孤独になるって事に関しては、

元々孤独を感じてたはずなので

大丈夫だと思うけど。。。

バイト先ももちろん潰れるだろーし、

困るのは経済面だけか。

それだけってなると、

娘にとってはやっぱり社本と嫁がいなくなった方が

よかったかもしれないですね。

 

 

嫁に関して↓

嫁が冷凍食品を食卓にだしてた心理って、

単純に料理ができないとか、作るのが嫌いだったんかなー?

それとも夫や血の繋がっていない娘に対して

愛情がなかったからなんかなー?

前者なら、愛する家族のために頑張りますよね?

恐らく後者なのでしょう。

初めから一貫して夫に対して愛情ない感じだったのに、

最後の最後で夫に駆け寄って行く行動が謎でした。

まあ駆け寄って夫に殺されてしまうんですが。

嫁には最後まで愛情ない感じを貫いてほしかったなー。

夫が血だらけでも冷たい視線送ってる的な。

 

社本が犯罪に手を染めるきっかけとなった

村田と愛子に関しては、特にコメントないです。笑

ただの頭おかしい人に見えただけでした。

 

映画の感想についてはここまでにして、

残虐なシーンなどが苦手な私でもこの映画をみれた理由を考えました!

今まで苦手だなーと思った映画にあって、

冷たい熱帯魚にないもの。

それは、弱者(殺されそうになってる人や拷問的な事されてる人)

が加害者に対して恐怖を感じてるかどーかでした。

拷問されてる人って、

次何されるか分からない恐怖とか痛みで怯えていますよね?

冷たい熱帯魚にはそのシーンがなかったです。

村田に殺された人も苦しんではいたけど、

怯えてはいませんでした。

社本にボールペンで刺されていた時の村田も

頭おかしくなってたけど怯えてなかった。

体バラバラする事に関しても、

死体だからなにされても痛くないですよね?

それが生きてる人間だったら

私はそのシーン見れません。

残虐なシーン、精神異常者の映画は全般見れないと思ってたけど、全般ではなかったようです。

 

 

この映画を通して、新たな発見ができました(^^)